WABON に使う材料のヒノキは・・・

裏木曽・中津川の神宮美林

裏木曽・中津川の神宮美林

“ 雨が降ると山の息遣いが目に見えてわかる
あたかも白い龍が天に向かって勢いよく立ち昇るが如く霧が立ち込める
急峻で寒さの厳しい自然環境で育つがゆえに成長が遅く、非常に細かな年輪をしている
また、自らを強く保つために沢山の精油をつくるがゆえ
木の芯部は赤みを増し、独特の芳香も他の地域のヒノキに比べると強い
厳しい環境で育った人は真っ直ぐで強い人間になるのと同様、ヒノキもまた同じなのだ ”

神宮美林の天然木

神宮美林の天然木

木曽ヒノキは、木曽谷・裏木曽地域に分布する天然ヒノキを指します。

伐採と天然更新により形成された森です。

昔からこの地域のヒノキは城や神社仏閣の建材として利用されてきました。

日本最古の木造家屋、法隆寺の五重の塔に木曽ヒノキが使われているのは有名な話です。

 

そして、私の住む川上(かわうえ)地域からは、慶長14年(1609年)名古屋城築城に際し

25,000本もの用材が伐り出されたとの記録が残っています。

古文書の記録

山守の子孫宅にあった名古屋城築城に関する古文書の写しと解説

また、伊勢神宮の第47回式年遷宮(宝永6年(1709年))から用材の調達先(御杣山)が

尾張藩の領地であった木曽谷裏木曽(この地域)に移り現在に至っています。

第62回式年遷宮の御用材伐採跡

第62回式年遷宮の御用材伐採跡

尾張藩は急激な需要により森林資源が急速に失われたことから、保護政策をとり無許可な伐採を禁じました。

特に貴重な ヒノキ・サワラ・アスナロ・コウヤマキ・ネズコ は伐採禁止木停止木:ちょうじぼく)となり木曽五木きそごぼくの由来となるわけです。

 

以上の様な歴史的背景のある地域のヒノキを使用しています。

 

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